自治体問題研究所理事長 岡田知弘(京都大学大学院経済学研究科教授)

新自由主義「構造改革」の結果、大企業が史上空前の利益をあげる対極で、地域経済や住民生活の破壊、社会不安が広がり、人間の命の生存条件までもが、政策によって奪われつつあります。日本の地方自治も、今や憲法とともに戦後最大の危機を迎えています。

しかし地域に目を転じると、市町村合併をめぐる住民投票運動の画期的な広がりに示されるように、戦後の地方自治史のなかで特筆すべき住民自治の発展がみられます。また「小さくても輝く自治体フォーラム」の発展に見られるように、各地で「自治体らしい自治体」の地域づくりが開花しつつあります。自ら生活する地域のことは住民自身が決定するという住民主権の運動が広がり、「まち研」活動も次々に生まれつつあります。

このような地域に根ざした研究活動と政策提案、地域創造活動こそが、将来の地域と日本を創りあげていく大きな原動力ではないでしょうか。

自治体問題研究所は、創立以来40年余、住民自治の発展のための地方自治体や国のあるべき姿を追求してきました。この伝統を引き継ぎ、グローバル経済の下で経済効率主義が横行する現代において、ひとり一人の人間と自然が大切にされる地域や国をつくるために、批判的精神と創造的精神に富んだ研究所活動を旺盛に展開していきます。

また、グローバル時代に相応しい、地方自治を軸にした国際連帯も必要となっています。世代をつなぎ、地域をつなぐ、私たちの研究所活動に、どうぞ積極的にご参加ください。

自治体問題研究所理事長 岡田知弘
(京都大学大学院経済学研究科教授)

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