ローカルトピックス - 2008年2月
月刊「住民と自治」に掲載中の人気コーナー!2008年2月号より。
北海道道内は5市町が再生団体
総務省が自治体財政健全化法に基づく新しい財政破たん基準を公表した。基準のうち、調整が難航していた連結実質赤字比率は、市町村は三〇㌫以上、都道府県は一五㌫以上とした。北海道新聞が〇六年度決算で試算した道内市町村の連結実質赤字比率に当てはめると、財政再生団体には夕張市と赤平市、白老町、積丹町、室蘭市の五市町が、早期健全化団体には留萌市、羅臼町、網走市、釧路町、美唄市、釧路市、苫小牧市、小樽市がそれぞれ該当することになる。(北海道新聞12/7)
石川、富山両県内税滞納で公共サービス制限
石川、富山両県の各市町村によると、石川県内一九市町のうち一二市町、富山県内一五市町村のうち一一市町が税金滞納者に対し、何らかの行政サービスの制限に踏み切っている。「制限あり」と答えた自治体は、ほぼ共通して公営住宅入居資格と競争入札参加資格の制限を掲げている。 五九項目で制限する金沢市は、助成や貸付などに関する条例や要項ごとに滞納者の除外条項を定めている。対象は公営住宅と競争入札の二項目をはじめ、市中心部の活性化や企業活動への援助、福祉サービスなど多岐にわたる。例えば、まちなか区域で住宅を新築・購入した際に、借入金の一〇㌫を助成する奨励金や、共同住宅を建設した際に住居一戸当たり一〇〇万円を助成する補助金は交付されない。母子家庭への貸与も納税が条件となる。新幹線建設に伴う移転対象事業者への助成金を交付しない措置など金沢市ならではの項目もある。
富山市も同様に、都心地区での住宅取得や賃貸住宅入居者への補助金交付を行わない。中小企業の資金調達の円滑化を目的とした、市独自の融資も滞納者は対象外である。高岡市は企業の運転資金融資など、砺波市はチャイルドシートや生け垣への補助金などの分野で制限を設けている。市町村税以外にも、国民健康保険料(税)などの滞納で、行政サービスを制限するケースが見られる。七尾市や中能登町では、国民健康保険税の未納者に対し、通常一年の保険証の有効期間を短縮して交付している。小松市は排水設備工事の貸付に下水道受益者負担金の納付を求めている。
石川県加賀市は市税や下水道料金の滞納者に、一部公共サービスを制限できるとする条例を市議会一二月定例会に上程する。今回、制限の対象となった各種補助や許認可など三五項目のうち一五項目は、従来から個別に設けていた。福祉や子育て関連分野などは制限項目に含まれていない。
富山県立山町では、〇七年町議会三月定例会で「町税等の滞納に対する行政サービス等の制限措置に関する条例」が成立、九月一日から施行された。町税や町営住宅家賃、国民健康保険税、保育料の滞納者のうち「著しく誠実性を欠く者」と対象とする。制限される行政サービスは、競争入札参加資格、工事請負、業務委託、町有財産の貸付・売り払い、補助金・交付金などで、嘱託・臨時職員採用や町表彰、全国大会派遣補助、長寿祝い金なども制限される。一方で条例では、徴税職員は滞納があったとき速やかに督促、財産差し押さえ、換価などの手続きを厳正に行わなければならないと定めている。職員に徴税の積極性を求め、それでも応じないケースが制限の対象になる。三カ月を経て、条例によって行政サービスを制限されたケースはない。(北國新聞12/3)
石川県小松市歌舞伎のまちで公演なくなる
小松市が運営する県こまつ芸術劇場うららについて、市が指定管理者制度導入の検討を始めた。これに対し同劇場運営懇話会アドバイザーの石田寛人金沢学院大学長は、民間委託した場合、赤字も想定される歌舞伎公演は行われなくなる可能性が大きいと指摘、「小松は歌舞伎のまちではなくなる」と懸念を示した。市は仮に外部委託した場合、歌舞伎公演の開催義務付けや赤字が出た場合の補償が可能かを含めて検討するとした。(北國新聞12/12)
鹿児島県耐震診断業界が助成
鹿児島県建設業協会が、木造住宅の耐震診断費用の一部を補助する事業を始めた。協会によると、行政以外が耐震診断に助成するのは全国初。助成額は一棟当たり二万五〇〇〇円。(南日本新聞12/12)
群馬県太田市2学期制とりやめ
太田市教育委員会は、一部の市立小中学校で試験的に導入している2学期制を、〇九年度までに取りやめる方針を固めた。テストや行事を減らして浮いた時間を授業にあてることなどを目的に始めたのが〇四年度。この三年間の評価を、保護者や教職員にアンケートで尋ねたところ、否定的な意見が多かったため。教職員は「学期が多い方が学習目標を立てやすい」、保護者は「通知票を見る機会がおおいほうがいい」などが多かった。(上毛新聞12/12、朝日新聞群馬版12/13)
鳥取県財政支援で高校授業料を抑制
鳥取県立高校の授業料は、全日制一、二年生で月額九三〇〇円、三年生が九〇〇〇円と、全国一安い。公立学校の授業料や入学金などは各自治体が自由に設定できるが、どの自治体も国の地方財政計画で示された交付税算定の授業料標準額(本年度九九〇〇円、昨年度より三〇〇円増)に照らしているため、大半の自治体は九六〇〇~九九〇〇円の間の設定。鳥取県が国の標準額にした場合、今より約九〇〇〇万円の収入が見込まれるが、県教委は「来年度も引き上げる予定はない」、「本県独自に手厚い教育支援をしているということ」としている。(日本海新聞 12/11)
茨城県大子町農園付き宅地二〇年間無料
大子町が農園付き住宅用地を二〇年間タダで貸す制度の現地説明会を開いた。一区画七五〇~一七四五平方㍍の計一六区画。町は募集条件として、おおむね六五歳以下▽年間九〇日以上の居住▽建物を建築する際は、同町の建設業者を利用、などを掲げている。当初見込んだ三〇〇人程度の二倍となる六〇〇人超が訪れ、当日申し込みも一〇件程度あった。(朝日新聞茨城版11/24)
千葉県四街道市住民投票で建設断念
四街道市がJR四街道駅北側に計画する文化施設「地域交流センター」(仮称)の建設をめぐり、高橋操市長が一〇日、建設計画を中止する意向を明らかにした。九日にあった建設の是非を問う住民投票で、反対が二万五三八四票と賛成の七九六二票を大きく上回ったため。建設費約二一億円に上るプロジェクトは、「ハコモノに巨額の税金を使うべきではない」という民意の下で、断念を余儀なくされた。(朝日新聞千葉版12/11)
浜松市計画決定で判例見直しも
浜松市の上島駅周辺土地区画整理事業に反対する地権者らが計画決定取り消しを求めた訴訟の最高裁審理が大法廷へ回付された。最高裁判例により、地権者は事業計画決定よりも後の、移転先の指定段階にならないと訴えを起こせないとされてきたことが、見直される可能性が出てきた。(静岡新聞12/6)
自治体政策情報
七ヶ宿町不法投棄防ぎ水源の町守れ
宮城県七ヶ宿町ほか七ヶ宿ダムの関係団体が「七ヶ宿町廃棄物不法投棄防止対策連絡会議」を設置した。同ダムは七市一〇町、一八三万人の水がめ。活動第一弾としてダム周辺のごみを収集し今後の対策を検討。環境に配慮した看板の設置、パトロール態勢も整え、不法投棄ゼロを目指す。
島根県国の対策適用外集落に支援
島根県は「品目横断的経営安定対策」対象外の小規模集落を、来年度から独自に支援する。耕作面積が一〇㌶に満たなくても、農地維持を目的に新規の営農組織を設立する際の経費を助成するほか、既存の集落のリーダー育成事業などを拡充する考え。
広島県航路補助の市町支援
広島県は、県内の離島航路整備法に基づく補助のない七航路に、独自に補助をしている六市町に対して支援を行う。過疎対策の一環としての補助制度を見直し、航路を対象に追加する。
浦安市夜間ヘルパー派遣
千葉県浦安市は、高齢者、障害者宅へのホームヘルパーを夜間に派遣するサービスを始める。定期的な派遣ばかりでなく、介護が急に必要になった場合の呼び出しにも応じ、ヘルパー二人が出向く体制を整える。市によると対象を障害者まで広げた同サービスは全国的にも珍しいという。
千葉市ペット霊園条例制定へ
千葉市は、飼い犬や飼い猫を葬るペット霊園の設置を許可制にする「市ペット霊園の設置等に関する条例のあり方(仮称)」案をまとめた。ペット霊園の乱立を防ぎ、事前協議や住民説明会の開催などを義務づける内容。横浜市の条例は、焼却施設だけを対象にした内容で、施設すべてを規制する条例は初めて。二月議会に条例案を提出し、四月からの施行を目指す。
宇都宮市食の安全に独自ルール
宇都宮市は三月の市議会に提出をめざす食品安全条例(仮称)について、食品の自主回収時の報告義務や生産者への調査権限など、「食の安全」を確保するルールを盛り込む方針を固めた。
広島市全男性職員に家事のススメ
広島市は、家事の分担を家族間で話し合って取り決める「家事等参画協定」を、約七〇〇〇人の男性職員全員が取り組むように呼びかける。男女共同参画推進の一環として、市民の「お手本」を目指す。
以上、月刊「住民と自治」2008年2月号より。