ローカルトピックス - 2008年4月
月刊「住民と自治」に掲載中の人気コーナー!2008年4月号より。
福島県地方分権実感せず
「地方分権」といわれて久しいが、そう実感している県職員が、二年前と比べ大幅に減っていることが、福島県の実施した職員アンケートでわかった。
それによると、「地方分権が実感できているか」という質問に、「あまりそう思わない」が五九%、「全くそう思わない」が二四%とあわせて八三%で、「そう思う」「ややそう思う」の合計一六%を大きく上回った。二年前に実施した同様のアンケートでは、実感している職員は四九%、実感していない職員は三九%となっており、「圧倒的に地方分権に実感が後退している」としている。その理由は、「地方の実情を反映しているように思うか」という設問には、地方交付税で九一%がそう思わない、補助金改革八七%、地方税八七%と高率で、財政面での不満があるとしている。(朝日新聞福島版2/14)
札幌市冬のホームレス
今年は二一六万人の来場者のあったさっぽろ雪まつり。巨大雪像のかげで、極寒の札幌にもホームレスはいる。昨年一月の厚生労働省調査では一三二人。全国的に減少する中、〇三年の前回調査より四四人も増えた。凍死と隣りあわせの極寒の夜、地下街や駅は夜間閉鎖されるため、ファストフード店や二四時間営業の店のほか、バスターミナルや地下街の入り口などで風をよけたりするほか、一晩中歩いているホームレスもいる。日中についても、「一カ所に長居すると追い出される」ので数時間ごとに転々とすることになるという。「ホームレスだとわかるとガードマンに排除される」ので着替えを持ち歩き、ひげも毎日そる。
「札幌のホームレスの大半は一刻も早く抜け出したい、仕事がしたいと思っている」とホームレスの生活相談に取り組む研究者は語る。ただ、住所がないと雇うほうも敬遠するほか、道内の有効求人倍率は全国最低レベルで、とくに冬期間は土木工事がなくなる、というような、仕事をしたくてもできない事情が立ちはだかっている。(北海道新聞2/14)
宇都宮市虐待防止まで手まわらず
宇都宮市内の地域包括支援センターは、業務時間の五五%を介護予防ケアマネジメントに割かれ、虐待の早期発見や認知症高齢者の権利擁護、総合相談・支援などの業務を行う時間が少なくなっていることがわかった。調査は、県レベルのセンター二九カ所へのアンケート調査で、宇都宮市内は一八カ所が対象。ほかに、介護保険対象や対象外のサービスの状況も調査したところ、住民ニーズとの関連で充足率は他市町より低くなっていることもわかった。(下野新聞2/14)
山形市子どもの安全情報届かず
山形市教委が携帯電話に配信している子どもの安全情報が、登録者の約二割に届いていないことがわかった。パソコンからのいっせい送信が迷惑メールの送信方法と同じであるなど受信者側の迷惑メールソフトで拒否されるため。受信者側で、パソコンから発信されたメールを拒否しているケースもあるという。ほかに、アドレスの変更や、市のシステムで二回送信に失敗すると送付を中止していることもある。登録は八〇〇〇人いるが、約一六〇〇人には送れていない。(朝日新聞山形版2/8)
福岡市中国人学生むけ賃貸サービス
増え続ける中国人留学生向けの不動産サービスを、不動産業者がはじめている。留学生はアパートに入るにも、敷金・礼金など費用負担や保証人の問題もある。この業者は、保証人不要、敷金・礼金・仲介手数料無料、中国語での契約書やごみ出しやトラブル対応マニュアルなども用意している。(西日本新聞2/9)
佐賀県民間マンションでも暴力団排除
公営住宅から暴力団を排除する動きが加速するなか、民間マンションでも排除の動きが広がっている。マンション管理組合の規約のヒナ型には暴力団対策が明示されていないため、「暴力団に貸したり売ったりしない」など独自に管理組合の規約を変更している。また、「住民の目があれば暴力団も簡単には入り込まれないはず」と、表札を掲げたり、互いに声かけをしたり、懇親会を開いているなど居住者どおしのつながりを深める取り組みも広がっている。(佐賀新聞 2/12)
広島県廿日市市対岸の車庫証明認めて
廿日市市の宮島の住民が、対岸の本州側(宮島口)に借りている駐車場の車庫証明が受け付けられない事態が続いている。自動車保管法と政令では、自宅から二㌔圏内に駐車場を義務づけている。宮島と宮島口間の間は約一・八㌔あり、宮島に住むほとんどの住民は二㌔以上になってしまう。フェリーがあるが普通車の料金は高くなり、有名な観光地でもある宮島島内には、駐車場のスペースはかぎられている。県警では、「これまで受け付けていた慣例の判断基準があいまいだった」としている。(中国新聞2/7)
長崎県銃器いっせい点検
佐世保市内での銃乱射事件をうけ、長崎県警は、猟銃所有者(一〇六一人二二七九丁)のいっせい点検を行った。うち、火薬取締法違反の場所に放置していた違反者三人は、書類送検される見込み。ほかに、一九人が許可証を返納し、四八丁が警察署や銃砲店に処分や譲渡されるなどした。県警では、発砲に必要な部品を預けるよう要請もしている。(長崎新聞2/8)
甲府市、山梨県峡南地方二つの過疎を結ぶ
高齢化が進む峡南地方で、細々と作られている自家消費用の農産物を集め、空洞化する甲府の中心商店街に並べる。二つの過疎の解消をめざすこんな取り組みがはじいまって丸三年になる。今のところ月一回、農作物とともに、こんにゃくやみそなどの加工品も販売している。集荷や運搬は、今のところ地元のJAが行っている。「空き店舗などを借りて常設店もめざしたい」と主催しているNPO法人は話している。(朝日新聞山梨版1/23)
津市移動店舗で銀行業務
津市内に本店のある三重中央農協では、金庫やオンライン端末を載せた自動車による移動店舗をもち、金融機関のない集落を回っている。口座の開設などは支店で行うが、振込みや入出金など一通りのことはできる。移動店舗は、支店や事業所の再編にあわせ、閉鎖店舗のかわりとして五年前にはじめた。関係者は「採算は完全に赤字」と話している。県内には、南部御浜町の三重南紀農協にも同様のサービスを行っている。(朝日新聞1/18)
鳥取県児童・生徒の心臓疾患健診
鳥取県では、これまで学校健診(小一、小四、中一、高一)で心電図検査を行っている。要精密検査となった児童(〇・七%、五四二人)は、養護教諭が引率して、県の用意した専門医と会場での精密検査を受診している。しかし、「他の健診では保護者が医療機関で精密検査している」「他の県ではない」などの声がでて、検討されることになった。(日本海新聞2/5)
福島県住民負担強化
厳しい財政状況のなか、県立高校の授業料、美理容業者の衛生検査や登録等にかかる手数料値上げが検討されている福島県では、豪雪地帯の只見、南会津、金山、桧枝岐、昭和の五町村で、自動車税(県税)の軽減措置が廃止される見通しである。県税条例では、冬季積雪のため一~二カ月の間車を運転できない五町村の地域について、自動車税を七・五%軽減している(対象は約八〇〇〇台)。県では、除雪整備が進んだ現状では、一カ月以上できない地域は県内に存在しないとして、軽減措置の廃止に踏みきった。約二二〇〇万円の増収を見込んでいる。(朝日新聞福島版1/17)
富山県県水道料金を値下げ
富山県企業局は、四月から、高岡、射水、永見、小矢部の四市に供給している水道料金の料金を引き下げるとともに、協定を結んでいる供給水量も減らすと発表した。四市は県内でも水道料金が高い地域で、これまでも値下げを望む声があった。じっさいに住民に対しての水道料金は各市で決めることになるが、県から供給される料金が下がることになる。(朝日新聞富山版 1/26)
自治体政策情報
神奈川県介護アドザイザー導入
神奈川県では、利用者と行政、事業者との橋渡し役を務める介護相談員(一~二週間に一度利用者や事業所を訪問、サービスの現状把握と相談を行う。県内一九市町で導入。二五〇人)をサポートする介護アドバイザー制度をもうけ、相談員の助言などを行う。
愛媛県障害者扶養共済補助
心身障害者の保護者が掛け金を納め、死亡時などに障害者に終身年金が支給される心身障害者扶養共済制度について、愛媛県では、掛け金に対する補助金を段階的に縮小する。現在、掛け金は、県、市町、加入者がそれぞれ三分の一ずつ負担している。このうち県と市町の負担を、段階的に引き下げ、二〇一二年には全廃する。これに対し、西条市、愛南町、鬼北町、松前町では、市町村分の三分の一を維持する。
徳島県ユニバーサル基準を独自認証
徳島市内の自動車販売店と東みよし町のサービスエリアが、バリアフリー化などの県ユニバーサルデザイン基準を満たすとして独自認証された。
鳥取県子育て支援策
少子高齢化対策をすすめる鳥取県は、直系三世代住宅の取得に際して不動産取得税(県税)の優遇を行う。地方税法では、床面積五〇~二四〇平方㍍の取得に限られているが、二四〇平方㍍以上の住宅にも拡大する。
また、ふるさと納税制度の「受け皿」としてこども未来基金を新設する。目標は三〇〇〇万円。公立図書館や学校図書館の整備を行う。
筑西市農協が子育て支援
茨城県筑西市の北つくば農協では、統合で使われなくなった出張所を改修して子育て支援センターとし、人形劇などの企画遊びや親子遊びに開放したり、保育士による相談を行う。組合員外も利用可。国産小麦によるパン作り、ジャムづくりなど農業にまつわる体験も行いたいとしている。
岩手県HPでCO2削減量算出
日常生活ででる二酸化炭素の量を計算できるホームページを岩手県庁が開設している。電気や灯油の使用量、リサイクルした空き缶などを入力すると、一年間のスギ量に換算した結果がでてくる(http://www.iwate-co2diet- daisakusen.jp/digisyaku.html県HPから「くらし」→「温暖化・エネルギー」→「地球温暖化」でもはいれる)。
高知県CO2削減へ独自策
高知県の二酸化炭素削減認証制度のモデル事業の試算がまとまった。計画書を提出し、削減計画がなければ排出されていただろう量を削減量として認定する(燃料として木材を利用しても、CO2は増加しないと試算)。モデル事業のセメント工場は、化石燃料から廃材などを利用、三万五〇〇〇㌧の削減になったとした。
川越市原油高騰で中小企業支援
埼玉県川越市は、原油価格の高騰の影響を受けている中小企業への支援策として、中小企業向け融資制度を拡充する。信用保証協会に対する市の補助割合を拡大する。
山梨県原油高騰で農家融資
原油高騰をうけ、山梨県が緊急支援としてハウス農家の省エネ対策補助金が、当初予定の四倍弱の五四〇〇万円にのぼり、補助金総額をかさ上げして対応している。ハウス農家らが、ビニールシートの多層化や屋内ファンなどの改良などに助成する。
山梨県耕作放棄地解消に補助
山梨県は〇四年度から、耕作放棄地の再生活用事業を行う。耕作放棄地を三種類にわけ、生産活用を展開する農地には、県単独補助でほ場整備、多様な活用を図る地域では、体験農場整備や山菜栽培、荒廃地は林地に変更する。
富山市休耕田で他品種栽培
富山市内の地区で休耕田の活用が進んでいる。同地区の水田は一〇㌶あるが水稲の栽培は七㌶程度で、生産条件が悪いため大麦や大豆への転作も見送られている。これを聞いた市内の企業が、従業員むけに大根二〇〇〇本を発注し、地区の農家で共同で栽培した。県では、〇六年度から、中山間地域保全パートナーシップ事業をもうけ、県内に広げる。
大分県農業大学校を改組
大分県は、県立農業大学校改革で、生産技術を教えるだけでなく、流通やマーケティング講座も充実させる。農業法人への就職や、四年制大学への編入も可能にする。
佐賀市生徒会の地域活動費補助
佐賀市教委は、新年度から、市内公立中学校(一八校)で、生徒会を中心に生徒が企画した地域活動などの経費を補助する。学校割当予算の範囲では、事務用品程度しか購入できる予算しかなく、これを大幅にアップする。
仙台市センターもアレルギー対応
仙台市泉区の小中学校二六校に給食を提供している給食センターで、新年度からアレルギー対応の給食をつくる。これまでは、大規模調理のため少人数の特別食をつくるのはむずかしかったが、設備の更新にともない対応食用の調理室を設置、四~五人の調理員が生徒の症状に応じた食事をつくる。
芽室町全町民にボランティア保険
協働のまちづくりを標榜する北海道芽室町では、約一万九〇〇〇人の町民全員を対象に、公益性の高いボランティア活動におけるけがなどの保険に入ることとし、掛け捨て保険金一五〇万円を負担する。
浜松市入札条件に住民税天引き
浜松市は、住民税の天引き(特別徴収義務者)を市が発注する入札への参加資格とする。天引きは、市内の業者のうち六割程度で実施していない。
以上、月刊「住民と自治」2008年4月号より。