ローカルトピックス - 2008年6月
月刊「住民と自治」に掲載中の人気コーナー!2008年6月号より。
沖縄県暫定税率失効の影響
道路特定財源の暫定税率の失効にともない、沖縄県では、独自の影響がある。これは、復帰特別措置による県独自の石油価格調整税制度があるため。国の暫定税率は、ガソリン一㍑あたり七円だが、沖縄県では復帰特別措置により、暫定分は実質五・五円で、一・五円が石油価格調整税として徴収され、離島間の輸送費補助に充てられている。このままだと本土より一・五円分割高にしなければ、この財源を捻出できなくなってしまう。暫定税率の一般財源化など、今後の去就が予断をゆるさないため、県では、離島振興という名目で、ガソリン税本則部分からこの財源を捻出すべきという意見がでている。(琉球新報4/7)
高知県南国市暫定税率失効の影響?
道路特定財源の暫定税率の失効にともない、南国市にある県埋蔵文化財センターでは、いったん雇用した作業員二一人を、四月二日付けで解雇した。労働基準法で必要な解雇予告など手続きをへず、問題となっている。
対象となったのは国の事業で、建設事業に必要な発掘調査をセンターで行うことになっている。これまでも毎年度四〇~五〇人の主婦らを雇用しており、今年度も、三九人に対し四月一日付けで雇用すると通知した。ところが、国土交通省国道事務所から、「必要最小限の予算しかなく、調査の契約ができない」と通告があった。そのため、センターでは、対象の国の事業路線に携わる二一人に対し解雇を伝えたという。センターは、「国の事業費がない以上、職員に賃金が払えない。失業給付を受けてもらうこととした」としているが、センターで長年遺跡の復元調査をしてきた、解雇された女性は、「暫定税率失効でどうして職を奪われなければならないのか」と憤っている。(高知新聞4/10)
宮崎県門川町社協職員の時給四五〇円
門川町社会福祉協議会が町からの委託をうけている西門川活性化センターで、嘱託職員一人の給与が時給四五〇円と、最低賃金を大幅に下回っていることがわかった。町からの人件費相当の補助金は六〇万円だが、時給を低くすることで委託料をうかせ、放課後児童クラブ事業として流用していた。(宮崎日日新聞4/10)
熊本市増える非正規自治体職員
地方自治体で、非常勤や臨時などの非正規職員が増えている。非正規職員は九〇年代から、延長保育などサービスの充実が求められる一方、財政難と厚遇批判などから正規職員が削減されているための増えた。熊本市では、二〇〇七年度までの五年間に、正規職員は三・三%減の六一五六人に対し、非正規職員は一六%増え二六三五人に増えた。非常勤職員は、雇用期間は原則一年、熊本市の場合は更新も最長五年間。雇用の不安もかかえながら、働き続けている。(熊本日日新聞4/9)
九州各地後期高齢者への鍼・灸助成カット
従来、国民健康保険の保健事業として実施されてきた鍼・灸治療への助成を、七五歳以上の患者には打ち切った市町村が増えている。継続する場合でも、回数を減らして福祉事業として実施することにした市町村も多い。後期高齢者医療制度導入の影響で国保からはずれたため。後期高齢者医療制度を運営する広域連合は、長崎と宮崎県では事業を継続するものの、他の県では保険料にはねかえることなどから実施しないことを決めた。市町村では、一般の福祉事業として継続するかどうかが問われたが、熊本県内の都市では、人吉市は打ち切り、山鹿市を除く一一市は助成回数を大幅に減らした。(熊本日日新聞4/11)
盛岡市公示価格事前公表廃止
盛岡市は、市の発注する建設工事の設計価格を事後公表することを決め、六月から適用する。同市は、贈収賄や競争入札妨害を防止するため、二〇〇二年から事前公表制度を導入した。しかし、低価格入札が目立ち、適正な見積もりをしないままの粗悪な工事が増えたとして、事前公表を行わないこととした。(河北新報4/12)
岐阜県東白川村ほか財政難で浄化槽設置
大型の処理場と地域に張り巡らされた下水道網。下水道整備は、生活の質の向上に不可欠なインフラだとされてきたが、家庭ごとにし尿や生活排水を処理する合併浄化槽も、注目を集めている。地形や人口密集の具合によって、合併浄化槽方式のほうが適しているケースもあるという。環境省は、「各地域に最も適したシステムを選択し、過大な投資は避けて欲しい」と、人口や家屋間距離によってシミュレーションでききるホームページをもうけている。
岐阜県東白川村では、「下水道を整備しない」ことを決めた。〇七年度の実質公債費比率が二五%をこえている財政悪化もあるが、山間部の広範囲に九〇〇戸が点在する同村では「公共下水道整備の負担額は想像がつかない」という。これまで各戸では、村から設置費の半額補助をうけ、合併浄化槽の整備をすすめてきた。年間五万円ほどの維持費は個人負担だが、下水道負担と比べても必ずしも高いとは言えないという。
〇五年に六町村が合併した揖斐川町では、浄化槽の設置から維持管理を町が行っている。同町は、人口集中地域では公共下水道整備を行っており、既存の農業集落排水施設もふくめ、三通りのシステムの負担を統一することにしている。(朝日新聞岐阜版3/18)
島根県大田市石見銀山、歩いて観光
島根県大田市は、石見銀山遺跡地区の路線バスを廃止し、「歩く観光」に切り替える。世界遺産指定により急増した排ガスや騒音などに悩む住民の要望を受け入れた格好。これまでも市は、当該地区の道路が幅員三㍍であることなどから駐車場からのパークアンドライド方式をとり、自家用車や観光バスの乗り入れを禁止してきたが、今後は、パークアンドライドバスも禁止することで、龍源寺間歩までの往復約四・六㌔を歩いて観光することになる。(朝日新聞島根版3/19)
沖縄県環境容量を全県的に調査
沖縄県は、県内全域のビーチや離島などの観光地について、受け入れ可能な観光客数を算出することとした。二年がかりの事業。限られた観光資源を損なわない形で、二〇一六年度の一〇〇〇万人観光客目標を実現するために、受け入れ可能数、地域への影響、自然環境への影響を調査する。(琉球新報4/4)
三重県松阪市グリーンツーリズムの先駆けが
緑豊かな農山村で、自然や文化に触れ合うグリーンツーリズム。二二年前にその先駆けとなった、松阪市飯高町月出地区の「民泊村月出の里」が、昨年春に閉村していたことがわかった。月出地区は、奈良県境に近い一八戸四〇人の集落。川遊びや登山など観光資源があることから、一九八六年に民泊村を開村。一一戸で民泊を引き受け、村おこしイベントもさかんに行われ、最盛期には一日二〇〇〇人が訪れたこともあったという。しかし、高齢化の波は月出地区にも襲い、現在六五歳以上の人が六割を占める。亡くなる人もいて、一一軒の民泊は、六軒に減ってしまった。後継者もいないことから、昨年三月には「閉村」をみんなで決めた。一部の民泊経営者は、宿泊希望者を、しばらくは受け入れるという。(朝日新聞伊勢版4/13)
自治体政策情報
盛岡市町家の景観に補助
盛岡市は、鉈屋町かいわいの地域での町家の改修や新築にあたっての補助制度をもうけた。工事費の半額を上限に、完成後内部を公開する場合には三〇〇万円、公開しない場合には二〇〇万円の補助を行い、町家の景観を取り戻す。
登米市公共施設に地元木材
宮城県登米市は、地元木材を使って公共施設の木造化に取り組む。同市は、とくに合併した旧東和町や津山町で林業が盛んで、東北地域ではトップクラスの木材生産地でありながら、地元消費がわずかであり、今後、学校や市営住宅で地元木材を使う。
佐賀県クリーン車に自動車税減免
環境にやさしい車の普及拡大をめざし、佐賀県は、ハイブリッド車などの新車購入に際し、自動車税(県税)の半額を補助する。国のグリーン税制適用車は、すでに自動車税が半額になっており、実質的に一年分の自動車税負担がなくなる。
尼崎市点字の洪水マップ
兵庫県尼崎市は、洪水ハザードマップの内容を点字やテープにして配付する。同市は、海抜ゼロメートル地帯も広く、国などがつくる浸水想定区域をもとに二〇〇五年につくった防災マップを改定、避難場所や避難経路も書き込むことにした。
佐賀県出版物に音声コード
佐賀県は、目の見えない人に情報を伝えるため、音声コードを総合計画の冊子に印刷した。音声コードは、一・八㌢㍍四方の二次元バーコードの仕組みを利用し、読み取り機を通すことで、音声で聞くことができる。
福井市子育て応援企業を優遇
企業を「子育てファミリー応援企業」として登録し支援するため、福井市では、随意契約の優先発注、融資制度の補助拡大で優遇策をとることとした。
唐津市ご長寿健康手当
佐賀県唐津市は、後期高齢者医療制度の対象者で、一年間、医療機関に無受診で、介護保険の給付も受けなかった場合、現金一万円の手当をだすこととした。
鳥取県西部雇用創出企業に助成
鳥取県境港市と八頭郡で、県が策定した地域雇用開発計画が厚生労働大臣の同意を得たことにともない、雇用創出した事業所に国から助成金が支給される。事業所が新たに三〇〇万円以上の設置費・整備費をかけて三人以上の地元雇用を行うと、年額三〇~一二五〇万円が支給される。
以上、月刊「住民と自治」2008年6月号より。