ローカルトピックス - 2008年7月

月刊「住民と自治」に掲載中の人気コーナー!2008年7月号より。

栃木県高根沢町こどもみらい課で幼保・小連携

未就学―義務教育児童の一貫した対応を行う、児童福祉担当と町教委学校教育課を統合した「こどもみらい課」が町教委に創設されて一年。現在は一一人の担当者が机を並べている。就学指導では、保育園児が通う予定の小学校の担当者が園を事前に訪ねたり、逆に保育園の教師が卒園した子の支援に行ったりするなどの交流が生まれている。本年度は、保健担当を交え、通常秋以降となる特別な支援を要する子への対応を早い段階から連携して行う予定。

幼児虐待は、きょうだいで小学校、幼稚園・保育園に通っている場合の成果が顕著。例えば園児にあざがあるという情報が即座に学校教育担当に寄せられ、園児のきょうだいを受け持つ担任に伝えられた事例が数件あったという。(下野新聞5/11)

茨城県内線路跡をバス専用道として

鹿島鉄道の線路跡を、バス専用道として民間バスを運行させるバス高速輸送システム(BRT)の実現に向けた「かしてつ跡地バス専用道化検討委員会」は、バス専用道が実現すれば行政が投資しても事業効果は得られる、との調査結果を明らかにした。旧路線の代替バス(所要時間二五分)の運行状況は、朝の通勤時間帯で上りで最大一〇分、下りで四、五分の遅れがあり、バス専用道による速達性の効果が確認された。沿線五〇〇㍍圏内の全世帯アンケートによる需要予測では、最大で二〇三八人の利用が見込めるとした(内容は今後精査)。費用対効果については、バス専用道を整備した場合、一日乗降客一六〇〇人と見積もっても、国土交通省が道路の費用便益費として示す基準数値一・二よりも高い二・三だった。(茨城新聞5/15)

栃木県自殺対策へ実態調査

栃木県は県警と厚生労働省が保有する自殺者に関する行政情報(個人情報は除く)を分析する初の実態調査に乗り出した。県自殺対策連絡協議会会長の中村好一・自治医大教授(公衆衛生学)と共同で、県警と厚労省の情報をクロス集計するなどし、県の実態を詳細に把握する。

警察庁がまとめる自殺統計の原票からは県内で発見された自殺者の性別や年齢、動機、手段、自殺未遂歴の有無などが分かる。一方、厚労省の人口動態統計からは市町村別の自殺者数などが分かる。中村教授は「自殺の発生時間帯や年代、職業別の動機の特徴などが明らかになれば、その点をターゲットにした本県独自の予防対策を講じることができる」と話している。(下野新聞5/10)

京都市三セク解散し地下鉄直営化

京都市交通局は市営地下鉄東西線の御陵―三条京阪間を建設、所有し、建設費の借金を返済している市の第三セクター「京都高速鉄道株式会社」を解散し、直営区間とする方針を決めた。市交通局は同社に返済の財源として年間五五億円の線路使用料を支払っているが、当初の借入金が高金利で、人件費など会社の経費もかさむことから、地下鉄の経営悪化の要因となっている。

二〇〇五年度からは国が公営地下鉄の支援策として年度ごとの返済額を軽減できる新たな起債制度を創設したが、直営でない同区間は適用できず、市は国と協議。約二割ある民間出資分を買い取った上で会社を解散、直営化することで起債制度を利用することにした。市交通局の試算では、現行方式では〇九年度から四二年度の完済までに約一九〇〇億円必要だが、直営後は同社の税負担分や金利差などで約一三〇〇億円に減るとみている。   (京都新聞5/13)

宮崎県建設業協会の組織離れ加速

県内の建設業者が加入する県建設業協会で、会員の退会が後を絶たない。公共工事の先細りに加え、一般競争入札制度の導入で倒産した会員が相次いだためで、二〇〇七年度は過去最高の一五〇社が退会。ピークには九〇〇社を超えた会員数は六一〇社(三月末)に減った。さらに、業界内では県官製談合・贈収賄事件以降、「協会に“受注調整"の役割がなくなり、入会のメリットは薄い」と一定の距離を置く会員も少なくなく、協会の存在意義が問われている。(宮崎日日新聞5/13)

佐賀県行革で統計「地方漁種」見直し

行政改革によって、農林水産統計分野の国家公務員約四〇〇〇人を〇七年度から三年をかけて半減させる影響で、調査の内容や方法が見直されている。漁業・養殖業生産統計では、地方設定魚種(県内ではタイラギやアゲマキ、ムツゴロウなど)の全廃のほか、八五あった魚種分類を六八に統合し、有明海で取れるサルボウも「その他の貝類」となった。

農林水産統計は財政支出や施策の実施、政策の目標値の設定などに活用されている。県水産課も「唯一の公式数字。数字がなければ、施策を評価する手だてがない」と機会あるごとに調査の継続を要請。農林省統計部は今回の見直しを「国が行う調査は国の水産行政に必要なものにしぼり込んだ」と説明する。  (佐賀新聞5/8)

九州各地「ふるさと納税」アピール過熱

四月三〇日に改正地方税法が成立し、導入が決まった「ふるさと納税」をにらんだ取り組みが、九州の地方自治体で本格化し始めた。財政難の時代、古里を離れた出身者らから寄付を集め、歳入増につなげようと、あの手この手のアピール合戦が早くも過熱している。

佐賀県は、①日本庭園「九年庵(神埼市)の保全②高校生のスポーツ活動支援―など使途を紹介するパンフレット「ふるさと納税のおしながき」を作成。大分県もリーフレットを作ったほか、気軽に寄付できるよう、クレジットカード決済の準備を進めている。福岡県柳川市は出身者や勤務経験者に古里情報を電子メールで配信する「ふるさとメール便」を予算化。同県うきは市は全国の登録者に情報誌「元気にしちょるね!」を無料で年一二回送る事業を始めた。北九州市は高額寄付者に特産品パックを贈ることなどを検討している。宮崎県都城市も寄付者を「ふるさと納税応援団」に登録し、抽選で「ささやかな地場産品」を贈る方針。一方、当初は「地方出身者の多い大都市部にはマイナスの制度」と懸念していた福岡市は、博多祇園山笠にちなんだ法被形の手ぬぐいなど記念品を寄付者に贈ると発表した。担当者は「各地から人が集まる福岡は、税収が減る可能性もある。覚悟を決めてPRしたい」と気を引き締めた。(西日本新聞5/2)

兵庫県豊岡市市民税税率引き上げ論議

豊岡市(二〇〇五年四月、一市五町合併)で、旧豊岡市の区域のみに固定資産税に上乗せして掛けられている都市計画税(五億七〇〇〇万円規模)の廃止に関わって、市は固定資産税の税率を引き上げて全市的に穴埋めする方針を示してきたが、「公平さに欠ける面がある」として、同様に標準税率を超えた税率で課税することができる個人市民税も加えることとした。

固定資産税と個人住民税の増税を中心とした穴埋め案(標準税率六%の個人住民税を最高の六・四%に引き上げる、あるいは〇・三%、もしくは〇・一%引き上げ法人市民税の負担を組み入れる三通り)をまとめ、今後市民説明会で理解を求めていく。(朝日新聞兵庫版4/17)

自治体政策情報

埼玉県ネットいじめ実態調査

埼玉県のネットいじめ等対策検討委員会は、現場の実態を把握するため、県内公立中学三年、高校三年の生徒計約二万二〇〇〇人を対象に、七月にもアンケートを実施することを決めた。

富山県四カ国と黄砂調査

黄砂の実態を広域的に把握するため、富山県は来春から中国、韓国、ロシア、モンゴルの四カ国七自治体とともに目視で黄砂の程度を把握する市民参加型の「視程調査」に乗り出す。県は各国共通のマニュアル作成に向け、今春は中国・遼寧省とともにモデル調査を実施。県内では企業や小学校、研究施設など六機関に調査協力を依頼し、黄砂の飛来に備えている。

茨城県児童虐待防止へ研修

児童虐待の未然防止に向け、県は関係機関を対象にした研修会に力を入れる。地域住民と身近に接する民生委員をはじめ、虐待を受けた児童を発見する可能性の高い医師や教員を対象とし、求めに応じて一般への出前講座も開く。

名古屋市ホール存続で税免除

国の外郭団体が所有し、九月に営業を停止する愛知厚生年金会館の存続問題で、名古屋市は今夏にも行われる入札で会館を譲り受けた業者がコンサートや演劇、発表会などのホール機能を維持した場合に限り、固定資産税を五年間、免除することを決めた。

静岡市都市計画道路を見直し

静岡市は同市の都市計画道路の必要性を再検証する「市都市計画道路の見直し指針」を策定。決定から約六〇年経過してもいまだ整備されていない路線も多いため。評価基準は①必要性(交通機能、空間機能、市街地形成機能)②実現性(用地取得などの実現性、利用環境の変化)③代替性(代替路、代替機能の可能性)の三点。市はこの基準をもとに候補になった五〇路線を検証し、見直し対象の路線を絞り込む。

可児市劇団・楽団と拠点契約

岐阜県可児市の市文化創造センターは、「文学座」「新日本フィルハーモニー交響楽団」と地域拠点契約を結んだ。センターでの公演だけでなく、団員が市内の学校や福祉施設に出向いて草の根の交流をする。

大子町子育て支援住宅完成

若者の町外流出に悩む茨城県大子町で、子育て支援住宅の町営「えのき台住宅」が完成。町が町内の建築業者からデザインを公募し提案があった二五のプランの中から、町内の三〇代と四〇代の女性二〇人が選考委員となり四つのプランが選ばれている。また子ども一人の場合で一万円、二人で一万五〇〇〇円、三人以上なら二万円を家賃から減額する制度も適用した。

以上、月刊「住民と自治」2008年7月号より。

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