ローカルトピックス - 2008年9月

月刊「住民と自治」に掲載中の人気コーナー!2008年9月号より。

佐賀県有効求人倍率を「就業地別」に

厚生労働省が毎月発表する有効求人倍率について、佐賀県は従来の「受理地別」と異なる「就業地別」の調査結果を独自に発表した。県雇用労働課によると、有効求人倍率は各県のハローワークが受理した求職者数と、企業からの求人数で計算する。従来の受理地別だと、企業からの求人を受理したハローワークの所在地ごとに集計されるため、本社機能が多く集まる大都市で高くなり、その隣県で低くなるという。同課は「県内の完全失業率は全国最低なのに、求人倍率が低いという矛盾がこれで解消される。今後はUターン就職希望者へのPRなどに役立てたい」 としている。(朝日新聞佐賀版7/4)

滋賀県栗東市栗東新駅と一体の区画整理中止へ

栗東市の新幹線新駅が中止された問題で、市が予定地周辺で進めてきた土地区画整理事業の今後のあり方を考える市の有識者会議は「新駅と区画整理事業は一体不可分で、新駅中止で目的を失った区画整理は中止すべきだ」とする提言書を市長に提出した。

提言書はさらに、県が果たすべき役割について、「県が新駅設置を決定したことを受けて推進してきた区画整理事業であり、県の政策転換で事業目的が喪失した以上、事業中止に伴う人的・金銭的支援を積極的に行い責任を果たす義務がある」とも指摘。その上で、▽先行取得した土地の活用・処分▽地権者への補償▽工事着手地点の現状復旧▽(区画整理の根拠になっている)都市計画の廃止や見直し―などの課題に県と市が分担して取り組むべきだとした。

国松市長が「提言を最大限に尊重する」としたほか、嘉田県知事も「事業廃止に必要な県としての手続きを速やかに進めるなど、課題解決に向けて精いっぱい取り組みたい」とのコメントを出した。(朝日新聞滋賀版7/3)

静岡県超過課税の次の使い道は

六月に始まった静岡県議会で、企業に対する法人事業税の超過課税の「使い道」に注目が集まっている。これまでの一五年間はすべて道路整備事業に充ててきたが、今年でその徴収期限が切れるため、更新するには新たに条例を制定しなければならない。道路特定財源の一般財源化が閣議決定される一方、他県でも「防災」「就業支援」など使途は様々で、今後県は企業と協議しながら「使い道」を決める必要に迫られそうだ。(朝日新聞静岡版7/7)

長野県小布施町住民税年金天引き慎重に

四月に地方税法が改正され、公的年金から個人住民税を特別徴収(天引き)する制度が来年一〇月に始まるのを受け、長野県内では小布施町を除く八〇市町村が関連条例を改正した。「条例改正は、法改正と連動する必要な手続き」(総務省市町村税課)とされるが、小布施町長は「後期高齢者医療制度に続く年金天引きには抵抗感もある。町民に制度を周知した上で慎重に対応したい」と説明。議会に改正案を提出していない。(信濃毎日新聞7/10)

京都市住民参加で環境協議

阪神高速8号京都線の稲荷山トンネル(京都市山科区、伏見区)の環境対策として、地元住民と市、阪神高速道路などが「安全対策委員会」を設置し、七月中に初会合を開く。委員会では開通後の大気中の二酸化窒素などの状況について報告され、国の環境基準を上回る数値が出た場合の対応も協議していく。初会合では、測定データの公表方法などを協議する。(京都新聞7/10)

神奈川県内県補助金削減も市町村は継続

神奈川県が一〇月から重度障害者の医療費を有料化する前提で市町村への補助金を〇八年度予算で削減したが、障害者の負担増を懸念して無料を継続する基礎自治体が約八割にあたる二六市町村にのぼることが分かった。未定・検討中もあり、有料化を見送る自治体はさらに増える見通し。ほとんどの市町村が県の有料化への制度変更に異議を唱えた形だが、県は「補助金の復活は考えていない」としている。 (神奈川新聞7/7)

北海道内優秀な教職員が中核市に偏る?

地方分権改革で、都道府県と政令市に限られている公立小中学校教職員の人事権が中核市に委譲される方針が出されたことを受け、道内の中核市である旭川と函館の周辺町村から「優秀な教職員が中核市に偏るのでは」といった不安の声が上がっている。文科省は都市部と郡部のバランスを取るため、広域的な調整方法の検討に入り、年内に方向性を出す。(北海道新聞7/13)

茨城県内設置進まぬ学校支援地域本部

茨城県内全市町村で設置を目指す「学校支援地域本部」で、市町村が二の足を踏んでいる。地域本部は保護者や地域住民が縁の下の力持ちとして学校運営を支援するボランティア組織で、多忙な教員と児童生徒が向き合う時間の確保を手助けしようとするが、人材確保の難しさなどから設置を決めたのは現在五市町村にとどまっている。県教委は全市町村を回って理解を求める方針。(茨城新聞7/6)

栃木県足利市子どもの顔と名前を覚える運動

足利市は、市内二二三の自治会ごとに、行事などを通じて大人が子どもの顔と名前を覚え交流を深めてもらう、「地域のこどもの顔と名前を覚える運動を始めた。

企画段階で、大人が子どもの顔と名前を安易に知ると犯罪などにつながるのではとの指摘があったというが、市こども課は「地域住民のつながりが希薄な現在、地域が一丸となって子どもを育成するシステムが必要」と同運動の必要性を話した。(上毛新聞7/2)

沖縄県県環境条例、基地適用を

沖縄県公害防止条例を約三〇年ぶりに全面改正する「生活環境保全条例」について、県文化環境部は「米軍には国内法が適用されない」として、本島の二割を占有する米軍基地は適用外とした。これに対し県議会文教厚生委員会では「一番の環境被害は米軍基地から受けている」「実質的な規制は難しくとも、政治姿勢を示す意味で盛り込んではどうか」「基地の設置者は国であり、米軍には及ばずとも、国に対して規制をかけることはできるのでは」など異論が噴き出した。これらに対し知念部長は「自治立法の限界だ」と答弁し、平行線のまま審議を終了している。(沖縄タイムス7/12)

神戸市在宅復帰七割が困難

神戸市は昨年一二月から今年二月に、特別養護老人ホーム、老人保健施設、介護療養型医療施設の計一三二施設にアンケート調査を実施した。調査結果によると、老人保健施設の入所者のうち、在宅復帰の今後の見込みについて「現状ではほとんど困難」と判断された人が七一・六%を占めた。前回調査(〇五年)から微増。在宅介護の受け入れ体制など「条件が整えば可能」は二四・二%だった。在宅復帰を困難にさせている原因(複数回答)は身体能力が向上していないことが七〇・八%、家族の介護負担が六三・六%で続いた。一方、〇六年一二月から〇七年一二月に退所した高齢者のうち、医療機関へ移ったのは五六・八%でトップ。在宅介護は一六・一%で前回調査より三・六ポイント減った。退所後、特養に入所したのは前回よりも増え一三・三%だった。(神戸新聞7/11)

栃木県生活保護、年金肩代わり

〇六年に生活保護を受けた県内の六五歳以上の高齢者のうち、四六%の約二二一〇人(推計)が公的年金をまったく受け取れない「無年金者」だったことが、厚生労働省と県の調査で分かった。(下野新聞7/13)

自治体政策情報

京都府福祉の人材確保へプラン

介護や福祉のヘルパー不足を解消し、施設職員の離職を食い止めようと、京都府は「介護・福祉サービス人材確保プラン」の策定に乗り出す。府は、労働に見合う介護報酬に改定することを国に要望する一方、人材確保の条件を整えることにした。対策として、事業者間の連携ややりがいの発信、教育機関と福祉施設との交流促進などを行う。検討会を設け、今秋に中間案をまとめる予定。

神戸市アスベスト被害でデータ保存延長

阪神・淡路大震災後の建物解体などで飛散したアスベストによる健康被害が懸念される中、神戸市は、亡くなった市民の居住地や死因などを記録した「死亡小票」の保存期間を、国の規定より延長することを決めた。将来、中皮腫による死者が急増した場合、小票のデータを基に居住歴などを調査する。

浜頓別町教育長を非常勤に

北海道浜頓別町議会は、教育長の非常勤化を可能にする条例案の検討に入った。二〇〇〇年の分権一括法施行で、市町村教育長は都道府県教委が事前承認する制度は廃止になったが、文科省は過去の通知などから、常勤一般職とするよう“指導"してきている。

東彼杵町町有地に民間住宅

長崎県東彼杵町は、定住促進策として、町有地に民間業者が建設した賃貸住宅を町が長期間借り上げ、町内企業に勤める町外居住者に貸す制度を導入する。

福岡県飼料自給率倍増へ

畜産農家の経営を圧迫している輸入飼料(餌)の高騰対策として、福岡県は輸入品よりも安く抑えられる牧草(粗飼料)の生産を請け負う農家組織を育成し、県内の飼料自給率を現行一六%から二〇一〇年度末までに三〇%程度に倍増する目標を発表した。

広島市家庭トラブルにケア

広島市教委は、育児放棄など家庭でのトラブルを抱える子どものケアを拡充しようと、福祉と教育の知識を備えた専門員「スクールソーシャルワーカー」の派遣事業に乗り出した。社会福祉士・精神保健福祉士たち三人を配置。学校からの要請に応じ、保護者への働き掛けや関係機関との調整に当たる。

以上、月刊「住民と自治」2008年9月号より。

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