ローカルトピックス - 2009年1月
月刊「住民と自治」に掲載中の人気コーナー!2009年1月号より。
沖縄県与那国島与那国・台湾間フェリー就航
与那国島と姉妹都市の台湾・花蓮を結ぶ高速フェリーが一二月一二・一四日、試験的に各一往復する。町が国の支援(地方の元気再生事業)で進める「国境交流推進事業」の目玉で、台湾から最大で約四〇〇人の団体客が訪れる。ビジネスとして成り立つか調査し、定期船就航の可能性を探る。 (沖縄タイムス 11/14・15)
千葉県内献血、合併で減る?
ここ数年、献血者の総数が全体に減る中、合併した市町の方が合併しなかった市町村よりも減少幅が大きいことが、千葉県赤十字血液センターのまとめで分かった。同センターは、町村の献血運動の拠点だった役場の機能が縮小されて支所になったり、担当者が異動して「血縁」が弱まったりしたためとみている。(朝日新聞千葉版11/4)
青森市・鰺ヶ沢町後期高齢者保険料の滞納一割
後期高齢者医療制度で、七月から始まった納付書による保険料支払について、青森市と鰺ヶ沢町で滞納している人が約一割にのぼっていることが、県保険医協会の調査で分かった。一年以上の滞納が続くと保険証が取り上げられ、「無保険」となるお年寄りが出てくる恐れを指摘している。(朝日新聞青森版11/7)
埼玉県「過剰出店」で小売業悲鳴
埼玉県内の小売業の販売効率がここ十数年で急速に悪化したことが民間機関「ぶぎん地域経済研究所」調査で分かった。県内の小売業全体の売り場面積は〇七年が六九七㌶で、九四年の五一七㌶から約三五%増加した。従業員数も三一万九七二五人(九四年)から三五万六九七五人(〇七年)に増えている。一方で、売り上げは九四年の六兆三六〇四億円からほぼ横這いで、〇七年は六兆三二九五億円だった。結果的に売り場面積一平方㍍あたりの販売額は九四年の一二三・一万円から〇七年は九〇・九万円に減少した。
また、肉屋、魚屋、八百屋の九四年と〇七年の事業所数の推移を分析したところ、肉屋が一一〇五から六〇五に、魚屋が八九五から四五〇に、八百屋が一七五〇から九五三に、ほぼ半減している。大型ショッピングセンターの相次ぐ出店で商店街の疲弊に拍車がかかり、小さな店の淘汰に拍車がかかったとみられる。(朝日新聞埼玉版10/22)
仙台市水道管更新どう実現
仙台市水道局は二〇一〇―一九年度の「仙台市水道事業基本計画」の策定に着手する。市水道局によると、約三三〇〇㌔㍍ある市内の水道管のうち、二〇年度までに全体の約三〇%にあたる約一〇〇〇㌔㍍が法定耐用年数(四〇年)をすぎる。約一〇〇〇㌔㍍の大半は、一九七〇年代に開発された新興住宅団地に敷設された水道管だという。水道がほぼ市内全域に張り巡らされた一方で、市水道局の累積赤字は〇七年度決算で四三億六六〇〇万円に上っている。設備投資を企業債で賄ってきたためだ。巨額の累積赤字がある中で、老朽化した水道管の計画的な更新をどうするか。市水道局企画財務課は「累積赤字を減らすのが先決。設備更新に優先順位をつけ、収入と企業債でやりくりしていく」と話し、更新コストを今後試算するという。また初めて学識者による検討委員会を設け、「時代の要請をつかむために知恵を求めたい」と説明する。(河北新報11/7)
川崎市ほか企業経営難で保育所閉鎖
「ハッピースマイル」の名称で、首都圏で保育所を経営していたエムケイグループが経営難を理由に、神奈川県内では川崎市内の認可保育所二園と認可外(認定)保育所二園、相模原市内の認可外保育所一園を閉園することになった。川崎市によると、一〇月に入り保育士給与の滞納などの情報が寄せられ、確認したところ同社の経営陣はすでに退陣しており、残った幹部が三〇日、市に正式に保育事業の撤退を表明。三一日付で業務停止届などが市に提出された。
川崎市は三〇日に周辺の認可保育所に協力を求め、計二〇園の受け入れ先を決めた。三一日夕方から保護者に順次説明をしている。一日に利用する人向けに、市から保育士を派遣し対応、四日から新たな受け入れ園を利用できる。認可外保育所についても受け入れ可能な保育園を紹介したり、保護者の相談に乗ったりする。(神奈川新聞11/1)
秋田県合併でサービス落ちた
秋田県は市町村合併の効果について、〇五年に合併した大館市と潟上市、横手市の住民のうち、計六九〇〇人を対象に県が質問票を郵送してアンケートを実施した。二四九七人(三六・二%)から回答を得た。ゴミ収集や除雪などの行政サービスについて尋ねたところ、「低下した」と答えた人の割合が最も高かったのは「除雪」で、三三%。ゴミ収集については一一%が、道路や橋、住宅整備については一四%が「低下した」と答えた。市町村合併を「必要だった」と答えたのは五四%、「不要だった」は一五%だった。「地域の声が行政に反映されているか」と聞いたところ、「変わらない」と答えたのが四七%、「反映されている」は一六%、「反映されていない」は二一%だった。
また県は、合併で誕生した一五市町で、合併法定協議会の委員を務めた住民代表ら一五九人を対象に、商工業や福祉など行政サービスの変化についてのアンケートも行った。一一一人から回答を得た。それによると除雪作業について、合併前と比較すると、サービスが「低下」「少し低下」と答えた人が合わせて七九・八%だった。これに対して「良くなった」「少し良くなった」の合計はわずか二・八%にすぎなかった。これについて、市の除雪担当者は「しっかり行っていると思うが…」(北秋田市)、「合併してもサービスが良くならず変わらなかったことに不満を感じたのでは」(大仙市)ととらえ、いずれも「不満や不安が和らぐようにしたい」と語ったり、「合併後は除雪車が出動する基準を統一したが、以前は旧市町村ごとに急な降雪に素早く対応していたという面があるかもしれない」(横手市)と推測したりしている。(河北新聞11/11、朝日新聞秋田版11/12)
高知県・高知市県立・市立図書館の合築案
高知県立図書館と高知市民図書館本館との合築案が持ち上がっている。両館とも老朽化が進んだ上、狭く、改築が「待ったなし」の状況。両館の関係者からは、同じ図書館でも役割が異なるとし、合築への懸念や疑問の声があがる。
両館と県教委が〇八年春にまとめた報告書では、合築を「建物は一緒だがフロアは分け、組織上も独立」と定義。「建設費削減効果は高く運営方法の変更もないが、(建物と組織が一つになる)『統合』に比べて無駄だ、という批判が起こる可能性がある」と指摘して、両館統合の場合も検討して「人件費など運営費削減も可能だが、市民図書館と県立図書館の機能の両立が大きな課題」とした。
これについて県図書館大会のなかで、丸地・県立図書館館長は「一つの建物に別々の出入り口や書庫、サービスカウンターを持つ状況を市民県民は黙って見ているだろうか。事実上の『統合』に収れんする恐れがある」と懸念を示し、また千浦・市民図書館長も「合築が市民図書館のためになるのか、もう一度、一から話し合う場所が欲しい。知恵を絞っていい図書館をつくりたい」と訴えた。(朝日新聞高知版11/4)
大阪府岸和田市岸和田の木綿再興へ
岸和田市民が育てた綿を材料に、独自の製品をつくる企業グループ「木綿物語プロジェクト『夢つむぎ会』」が、インターネットで手ぬぐいの販売を始めた。「夢つむぎ会は」、地場の木綿、繊維産業の再興を願う市民団体「きしわたの会」が栽培した綿花の加工に協力する、地元の繊維関係業者によるグループとして二〇〇四年に発足。新発売する手ぬぐいのデザインは「蛸地蔵」「久米田池」「水ナス」で各二種類ずつ計六種類。岸和田市内の名所や名産、昔話を知ってもらいたいとの思いを込めた。手ぬぐいには、蛸地蔵と久米田池に伝わる昔話を紹介するポストカードをつける。これまでは年一回のフェアでしか販売していなかったが、今後も製品を作り続けるために販売ルートを確立し、補助金頼みの運営からの脱却を図る。アドレスはhttp://www.kishiwata.jp。(朝日新聞大阪版11/8)
栃木県さくらし市学校「用務員」に補償格差
さくら市内の各小中学校で「用務員」の外部委託が進むが、実態として同様の仕事に携わっているにもかかわらず、市職員には適用される労災が適用されない問題が表面化している。市は合併後、歳出削減などのため、用務員の市シルバー人材センター委託の方針を決め、二〇〇六年度から順次実施している。シルバー委託による用務員は個人事業主と位置づけられ、責任はあくまで個人に帰す。そのため、芝刈り機で指三本を切断した男性には、労災が適用されず、同センターが会員にかけている民間の補償保険(通院一日あたり三〇〇〇円、入院五〇〇〇円)から治療費が支払われた。休業中の約一カ月間は無給だった。(下野新聞11/8)
埼玉県区画整理で保留地の販売低迷
埼玉県内で二〇〇七年度までに完了した全三八七カ所の土地区画整理事業のうち、県や市町村など地方自治体の施行による計一八〇カ所(九九五二㌶)の事業期間は平均で一五・四年であったことがわかった。各自治体は事業の原資となる保留地の公売活動を加速させているが、売れ残った分は昨年度だけで三七%に上る。特にバブル経済崩壊後は販売が低迷、地価も軒並み下落している。自治体施行の場合、事業費の不足分は一般会計から繰り入れて埋め合わせるほか、現行道路を活用して家屋移転を減らしたりして事業を縮小するケースもある。財政状況がひっ迫する中で、今後はさらに事業の長期化が目立ってくる見通しだ。(埼玉新聞11/1)
大分県由布市・玖珠町・九重町米軍訓練中止の影響
在沖縄米軍による日出生台演習場での実弾砲撃訓練の中止が突然発表された。訓練が三年連続で行われないことで「日出生台で訓練をする意味が薄れたのでは。必要性について県も見直すべき」とされたり、専門家は米軍の財政難や訓練の優先度の低下があるのではと分析したりする。
中止の連絡に、地元の市長と町長は「住民の安全、安心のために喜ばしい」と口をそろえる一方で、米軍の訓練移転に伴うSACO(日米特別行動委員会)交付金は地元一市二町に対して計三億六〇〇〇万円。そのうち玖珠町が二分の一、由布市と九重町が各四分の一の交付を受けている。計画発表後に訓練を実施しない場合は満額の五五%(一億九八〇〇万円)に削減して交付するだけに、九重町長は「満額交付と見込んで予算編成していただけに、カットは痛手」とする。(大分合同新聞11/1)
自治体政策情報
香川県耕作放棄地に牛レンタル
香川県内で増え続ける耕作放棄地の有効利用策として、県は牛を放牧して雑草を食べさせる新たな取り組みをスタートした。自生した草は牛の餌となるため餌代軽減につながり、土地所有者にとっても労せず管理できるなどのメリットがある。県内では牛を放牧している畜産農家が少ないため当面は県が訓練した牛を耕作農家に貸し出すが、将来的には、畜産農家と耕作農家のマッチングに発展させていく考え。
神戸市生徒情報サーバーに集中
教師が校外に生徒の個人情報を持ち出し紛失する問題が後を絶たない中、神戸市教委は来年度から、全市立小中学校約二五〇校の教師全員にパソコンを貸与した上、校外のサーバーでデータを集中管理するサービスを導入する。パソコン本体やメモリースティックでの保存ができなくなり、校外へのデータの持ち出しは不可能になる。
大崎市病院建て替えに現場の声
宮城県大崎市は、建て替えを控える市民病院本院の機能や構造について、医師や看護婦ら医療スタッフからのヒアリングを始めた。「スタッフの働きやすさこそ、患者にとっての安心・安全な医療につながる」として建設基本計画に反映させる。
埼玉県がんセンターPFI不適
老朽化により建て替えが決まっている県立がんセンターの整備手法を検討してきた研究会は、PFI方式は変化の著しいがん医療においてコスト削減効果よりもむしろリスク負担が大きいと指摘し、設計から運営まで県が工夫して実施するよう提言した。
秋田県・沖縄県小中教員交流
秋田県と沖縄県の教育委員会が小中学校教員の人事交流を図ることになり、覚書を交わした。全国学力テストで二年連続全国最下位だった沖縄側が、二年連続でトップ級の成績を収めた秋田県の指導法や教育システムを学びたいとしたことに応じたもの。
吉富町車券場設置に反対
飯塚オート(飯塚市)の場外車券売り場設置計画を巡り、福岡県吉富町の今冨町長が、計画に同意しないと、賛否の結論を町長に一任した計画地の地元四自治会長に伝えた。四自治会のうち二自治会では住民アンケートが行われ、いずれも反対多数となっていた。これを受け飯塚市側も計画を断念。
青木村自立支援法負担肩代わり
長野県青木村に、障害者の就労支援をする民間事業所がオープンしたが、村は、障害者自立支援法で課されている福祉サービス利用料の原則一割の自己負担について、村民の障害者負担分を事実上、支援金で全額肩代わりする。村授産所で利用料を免除していることに合わせた。
成田市「偽装本店」を調査
転送電話を置いた民家やワンルームマンションの一室を「本店」にして「市内業者」の資格で入札名簿に登録してくる市外業者に対応するため、成田市は事業所への立ち入り調査をする方針を固めた。
以上、月刊「住民と自治」2009年1月号より。