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住民自治投票でも「新庁舎建設ノー」の明確な判断が


中岡 晴江(南アルプス市の明日を考える会)


市民の多くが注目するなか、3月20日実施された南アルプス市住民投票の結果は、「新庁舎建設基本計画に賛成」が1万2299票、「現庁舎の増築計画に賛成」が1万5699票となり、市民の良識ある判断が下されました。昨年4月の市長選挙に続く2度目の「新庁舎ノー」の審判で、投票率は下がりましたが、票差は3400票と市長選挙の時の2倍近くにもなりました。

開業からわずか7カ月で経営破綻した完熟農園や市観光協会の不明金問題など、前市政のツケでこれから解明が待たれるものもありますが、連日マスコミで「南アルプス市が出ない日はない」という状況だっただけに「これで落ち着く」とホッとしたというのが市民の率直な声です。

新庁舎建設派から住民投票条例運動が

市長選挙までの取り組みは「ひろば144号」でお伝えしましたので、住民投票を中心にこの1年目の動きについて報告します。「新庁舎建設反対」の1点で共同してきた市民運動のなかには、「考える会」のように現在ある既存の施設を使う「分庁舎方式」を提唱する人、また「現庁舎の増改築」を提唱する人も多くいました。金丸市長は、市議時代から「現庁舎の整備」を提唱してきた人です。市長就任直後に「新庁舎建設計画は白紙に戻す」と明言しましたが、6月議会では「現庁舎の増築か」「分庁舎方式か」の検討に入ると表明、9月議会には「現庁舎を活用した庁舎整備の3つの計画案」を提示しました。

その内容は、本庁舎の耐震改修、駐車場として1400mの用地を買収するは共通で、その上で3階建、床面積3000mの増築をプレハブか、鉄骨造りかで行う、もう一つは何も作らない分庁舎方式で、費用はいずれも20億円から26億円必要というものでした。:

この3案が示された議会では、新庁舎建設を進めてきた議員から「防災拠点として不十分」「(当初計画の)規模を縮小して新庁舎にすべき」「あらためて住民投票を行うことも必要ではないか」などの意見が出ます。そして新庁舎建設をどうしてもやりたい前市長や議員などは、「増改築で20億〜30億近いお金を使うなら、規模を少し縮小して新築した方が市民の納得は得られる」と判断したようで、住民投票条例 直接請求運動が一気にすすめられます。12月議会で6247筆の署名とともに請求された「庁舎整備計画を問う住民投票条例案」が、賛成16、反対4で可決されます。投票内容は「新庁舎建設に賛成」か「現庁舎の増改築に賛成」かの2つです。

「投票に行ける案を」と市長に申し入れ

「庁舎問題は市長選挙で決着したこと」

「2000万円以上かかる住民投票は税金の無駄」など、中込前市長を支持した人のなかからも住民投票に批判の声が上がりました。また一方で、金丸市長を支持した人のなかからは「20億も、30億も使うなら新築の方がいい」「分庁舎で十分ではないのか」などの声が上がり始めます。「考える会」としても市長提出の3案は、賛成できる内容ではありません。住民投票で棄権する人が多くなることが予想されました。投票率が下がれば「新序舍建設賛成」が多数を占めかねません。そこで「考える会」として市長に申し入れを行うことにしました。

申し入れでは、「市長案では投票に行けない」と素直に伝え、「分庁舎方式を基本に整備するとしても市民が納得できる内容と金額に」というもので、当選後初めてということもあり意見交換は1時間半にも及びました。

1月に市長から出されてきた「視聴者整備の基本構想案」では、本庁舎の狭あいを解消するため2階建延1600㎡のプレハブ棟の建設、本庁舎の耐震改修、駐車場として1400㎡の用地買収、事業費10・2億円(合併特例債や補助金などで市の負担は4・4億円)というものでした。さまざまな論議のなか「考える会」として住民投票でこの案を支持することにしました。

「南アルプス市100人会」と共同して

市長選挙で金丸氏の選挙母体になった「100人委員会」は、2月17日に350人集めて総会を開き、市長が示した「市庁舎整備の基本構想案」(現庁舎の増改築案)を支持することを決め、住民投票で、「現庁舎にO」を多数にするため、全戸配布チラシ2回、音の宣伝、知り合いへの依頼作戦を決めます。

1回目のチラシは、新庁舎案と現庁舎増改築案の違いを解りやすく記載、裏面では金丸市政1年のすべての公約実現の状況を市民の声も入れてつくりました。2万5000枚のチラシは5日程で配布されました。2回目は市民の素直な気持ち「投票に行って庁舎問題の混乱を終わらせよう」「現庁舎にOを」という内容でした。宣伝カーも2台で連日訴え、最後は電話作戦も行いました。

新庁舎建設派は、合わせて7種類のチラシを出しました。そのなかには中込前市長の特定郵便や業者を使って全戸に2回配布したチラシも含まれ、「今の市政に明るい夢がありますか」「今の市政は共産党と一部の団体が牛耳っている」などの攻撃文章が並べられました。これを読んだ市民からは、逆効果だったようで「投票に行こう」という声が聞かれるようになりました。また出所不明の金丸市政を批判する怪文書も2種類出回りました。投票結果は前述のとおり市民の良識が再び示されました。

前市長から新庁舎建設計画が示されて3年、「建設をやめさせる」と多くの市民と共闘して2回目の住民投票条例制定の署名運動や市長選、今回の目住民投票とさまざま運動してきました。この運動の成果は「市民が市政をつくる」です。新たな南アルプス市の歩みが始まるよう、これからも多くの市民と力を合わせていきます。


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