新しい国保のしくみと財政 都道府県単位化で何が変わるか

    書籍名 新しい国保のしくみと財政 都道府県単位化で何が変わるか
    著者名等 神田 敏史, 長友 薫輝 (著)
    価格 ¥1,980(税込)
    発行年月日: 2017年7月10日
    ISBN-10 4880376663
    ISBN-13 9784880376660
    C-CODE C0036
    ページ数 192ページ
    本のサイズ A5

書籍の内容

2018年度から始まる国保運営のしくみと保険料試算の方法を解説

新しい国保運営のポイント、都道府県と市町村それぞれの役割、新しい保険料試算の方法を紹介。

目次

第1章 国民健康保険のしくみ─長友 薫輝

  • 1 国保の基本
    (1)国保とは
    (2)皆保険体制を下支えする国保
    (3)国保に加入している人々
    (4)国保には社会の変化が反映する
    (5)国保加入者の所得水準と国保料
    (6)加入者はどれぐらいの国保料を負担しているのか
  • 2 国保が貧困を拡大する
    (1)高い国保料となる理由 ①加入者に高齢者が多い/②「支払えるかどうか」の視点が国・自治体から欠落している/③主な原因は国庫負担の削減
  • 3 社会保障としての国保
  • 4 国保の歴史からわかること
  • 5 自治体が国保を運営している
    (1)地域住民が国保に関心を持つ/(2)国保料の算出方法/(3)自治体ごとに国保料の算出方法が異なる/(4)保険料の違いはなぜ生じるのか/(5)保険料の減免/(6)自治体独自の減免制度/(7)医療費自己負担の減免
  • 6 国保への政策的対応
    (1)国保世帯に対する現行の政策的対応/(2)国保への財政負担の意義、役割
  • 7 国保の都道府県単位化

第2章 国保って何? ―質問と回答─神田 敏史

  • 1  運営主体編―国保って国が運営しているの?―
    「保険者」ってなんですか?
    「保険者」って何をするのですか?
    都道府県が国保の「財政運営の主体」となるといわれます。これはどういうことですか? ほか
  • 2 財政編―国保って、保険料で運営されているの?―
    加入者の助け合いを基本とする国保制度は、加入者の保険料で運営するのが原則ではないですか?
    法令に定めのない一般会計から国民健康保険特別会計への繰入(「法定外繰入」といいます)は、やめたほうがいいのではないですか?
    「法定外繰入」が必要なのはわかりました。ところで、規模はどの程度が望ましいのですか?
    「高い保険料負担」を下げるために、市町村の「法定外繰入」だけでなく、国や都道府県の負担は増やせないのですか?
    今回の国保制度改革で「高い保険料」は下がるのでしょうか?
    国保制度改革では「高い窓口負担」は下がるのでしょうか?
  • 3 資格編―国保は自営業者の保険?―
    会社を辞めましたが国保には加入しませんでした。救急車で病院に運ばれ、保険証がないと医療費が数百万円かかると言われ、びっくりしました。
    市町村に問い合わせたら「国保の加入には80万円かかる」と言われました。どうしたらいいでしょうか?
    就職したら勤務先から「うちの保険は市町村国保」と言われたけど、国保に入らなければいけないのですか?
  • 4 保険料編―保険料はどうやって決めている?
    国保の保険料はどのように決めているの?
    保険料の減免を受けるにはどうしたらよいのですか?
    リストラにあった場合に保険料負担が軽減される制度があると聞きました。どのような手続きをとったらいいのですか?
    市町村の考えで保険料を下げることはできないのですか?
    財政運営責任が都道府県になることを受けて都道府県が保険料率を決めるといわれますが、本当にそうなるのですか? ほか
  • 5 保険給付編―国保に入っても、窓口負担が払えないとだめなの?―
    医療機関で請求される窓口負担が払えない場合はどうしたらよいのですか?
    窓口負担の減免制度はどのようになっていますか? 減免をうけるためにはどうしたらよいですか?
    滞納したら、窓口負担が高くなる保険証にかえられ困っています。どうしたらもとの保険証に戻すことができるのですか? ですか?ほか

第3章1 都道府県単位化で何が変わるか─長友薫輝

  • 1 変わる市町村の財政運営
  • 2  新たな財政運営の仕組み
  • 3 キーワードは、納付金と標準保険料率
  • 4 財政運営以外の市町村のしごと
  • 5  国保事業の運営方針について
  • 6 2018年4月実施までの流れ
  • 7 地域で取り組む政策的課題

第3章2 新しい保険料を試算する―「高い保険料」「高い窓口負担」は解決するか─神田 敏 史

  • 1 大きく変わる市町村国保特別会計
    (1)歳入の変化/(2)歳出の変化
  • 2 新たな財政の仕組み
    (1)国保事業費納付金 / (2)標準保険料率について
  • 3 納付金及び標準保険料率の試算と激変緩和措置について
    (1)試算における保険料の激変をどうみるか/(2)都道府県単位で決定される調整係数α、βの影響について/(3)国保事業費納付金及び標準保険料率の試算の前提条件について/(4)試算結果をどのように受け止めるか/(5)激変緩和措置について
  • 4 どうなる一般会計からの法定外繰入れ
  • 5 市町村に設置された財政調整基金はどうすべきか
  • 6 どうする国保運営方針
  • 7 2018年4月の国保制度改革までの動きについて
    (1)都道府県における国保運営協議会の設置/(2)都道府県国保運営方針の作成/(3)市町村の国保運営協議会や議会への国保運営方針の報告と議論/(4)都道府県国民健康保険条例の制定/(5)国保事業費納付金及び標準保険料率の算定/(6)都道府県国民健康保険特別会計の設置/(7)制度改革に対応したシステムの構築