デジタル化でどうなる暮らしと地方自治

書籍の内容

自治体は国のデジタル端末になるのか?

コロナ禍のなかで行政のデジタル化が声高に叫ばれ、官民で国民・住民の個人情報をオープンに利活用しようという政策が進んでいる。しかし、大規模な情報漏洩の危惧や、国民・住民の自己情報コントロール権など課題も多い。戸籍・税務・健康保険など自治体の事務にそって、行政デジタル化の具体的な課題を考える。

目次

第Ⅰ部 行政デジタル化の論点

1 Democracy5.0と「地方自治+α」─国家と社会のデジタル化時代における「新しい自治様式」の探究─ 白藤博行

  • はじめに─みんなコロナのせいですか?
  • 1 急加速するデジタル化政策
  • 2 デジタル化政策の法制度
  • 3 地方行政のデジタル化政策と法制化
  • 4 Democracy5.0と「地方自治+α」─「新しい自治様式」の探究への第一歩を─

2 行政のデジタル化と個人情報保護(稲葉一将)

  • はじめに
  • 1 行政のデジタル化の特徴と現段階
  • 2 個人情報保護の状態と課題
  • おわりに

第Ⅱ部 自治体情報化・クラウド化の現場

1 番号法施行後の自治体情報化(吉川貴夫)

  • 1 番号制度と自治体クラウド
  • 2 現在の自治体情報システム
  • 3「標準化」をめぐる問題点
  • 4「クラウド化」をめぐる問題点

2 戸籍法の一部を改正する法律と今後の戸籍事務(神部栄一)

  • はじめに
  • 1 これまでの戸籍情報の管理
  • 2 戸籍法の一部を改正する法律の概要
  • 3 改正法施行による戸籍事務の変化
  • 4 法改正をどう見るか
  • おわりに

3 マイナンバーカードの普及と自治体の現場(佐賀達也)

  • 1 新型コロナウイルスに乗じたマイナンバーカード普及
  • 2 マイナンバー制度の仕組みと基本的問題点
  • 3 公務員のマイナンバーカード一斉取得をめぐって
  • 4 さらなる推進策をめぐって
  • 5 特別定額給付金とマイナンバーカードの普及
  • 6 今後の対応や取組みについて

4-1 税務の「標準化」「共有化」と自治体の課税権(原田達也)

  • 1 課税権の優位性と個人情報
  • 2 税の公平性をめぐって─金融資産課税、ふるさと納税
  • 3 税務システムの標準化をめぐって
  • 4 標準化でスマートな税務行政になるか?

4-2 「標準化」「共同化」を先取りした京都地方税機構(川俣勝義)

  • はじめに
  • 1 税機構設立当時の時代背景
  • 2 税機構の仕組みと特徴
  • 3 税機構の問題点

5 保険・医療行政のデジタル化をめぐって(神田敏史)

  • 1 国民健康保険の都道府県単位化と事務の標準化
  • 2 後期高齢者医療制度とデータヘルス
  • 3 医療保険制度におけるマイナンバーカード活用と普及促進について
  • 4 社会保障分野におけるデジタル化について

6  AI・デジタル化と公務の現場(久保貴裕)

  • 1 手続きの窓口に、自治体職員は不要か?
  • 2 住民とAIのやりとりだけで完結させてよいか?
  • 3 AIを導入した業務から、職員は撤退してよいか?─保育所入所マッチング業務から考える
  • 4 AI・デジタルは、公務労働の質を高める手段として活用すべき