月刊『住民と自治』 2025年12月号
特集Ⅰ 社会教育政策の変質を考える
特集Ⅱ 生活保護への終わらないバッシング─無理解と偏見を乗り越えるために

住民と自治2025年12月号

戦後社会教育は、主権者となった住民の学習権を保障し、民主主義の担い手の育成をめざしてきました。しかし、公民館が教育委員会から首長部局 のもとへと移されたり、図書館運営が民間の指定管理者にゆだねられたりして、社会教育は地域課題解決支援へと矮小化されつつあります。特集Ⅰは、変質する社会教育政策に光を当てます。また、2025年は生活保護行政をめぐる大きな動きがありました。桐生市生活保護違法事件に対する第三者委員会の報告書が発表され、「いのちのとりで裁判」では最高裁において画期的とされる判決が下されました。一見、生活保護制度の運用は是正に向かっているかにみえます。しかし、はたしてそうなのでしょうか。特集Ⅱではバッシングや違法行為が生まれる背景を考えます。

書籍名 月刊『住民と自治』 2025年12月号
特集 特集Ⅰ 社会教育政策の変質を考える
特集Ⅱ 生活保護への終わらないバッシング─無理解と偏見を乗り越えるために
価格 ¥800(税込)
発行年月日 2025年11月15日
ISBN-10 4868265016
ISBN-13 9784868265016

目次

直言 生活保護決定に記載された「理由」 梶 哲教

特集Ⅰ 社会教育政策の変質を考える

  • 社会教育政策の変質に対峙する 荒井文昭
  • 社会教育専門職としての公民館主事・社会教育主事・「社会教育士」をめぐる現状と課題 長澤成次
  • 社会教育の現場はどう変わったか 谷岡重則
  • 地域づくりを支える社会教育の役割と可能性 若原幸範
  • 埼玉・所沢市 公民館のまちづくりセンターへの一元化の何が問題か 花岡健太
  • 東京・清瀬市 地域図書館の廃止計画に声を上げた市民の運動 室澤隼也
  • 図書館の民間化が何をもたらすか 竹田芳則

特集Ⅱ 生活保護への終わらないバッシング
    ─官製の無理解と偏見を乗り越えるために

  • 「いのちのとりで裁判」の先にあるもの 田川英信
  • 桐生市生活保護違法事件は終わったのか 稲葉 剛

FOCUS

  • 大規模な山火事の要因と対策を考える
    ─岡山県児島半島東部の山火事の教訓 磯部 作

連載

  • 汚された水─PFASを追う
    第17回 PFASリスク評価のウラ①-論文さしかえ 諸永裕司
  • 続・暴走する大阪万博─その先に見えるIR・カジノの悪夢
    第5回 個人情報の収集の狙いと背景を探る 黑田 充
  • 自治体で働く青年の想い 第9回 みどりでつなぐ地域の力 須賀昭博
  • 書評 傘木宏夫著『住民アセスのすすめ 環境アセスメントと住民自治』 二ノ宮リムさち
  • BOOK REVIEW
  • Jつうしん 奈良自治体問題研究所
  • より良い「こども誰でも通園制度」をめざして 城 孝至
  • 自治の風ー熊本から 第5回 住民の健康不安に応える悉皆健康調査を 元島市朗